今回は、私が「家づくりは『人』で決まる。。。」と教わった、尊敬する恩師のお客様エピソードを書かせていただきたいと思います☆
※長文ですが、最後までお付き合いください
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ある年の8月29日夕方。展示場に2人の中年男性が来場されました。
その日は、あいにく対応できる営業がおらず、たまたま責任者である私の恩師が対応しました。
通常は受付後、モデルハウスのご案内に進むのですが、しばらく経っても受付で話し込んでいる様子。
私は「何やら不思議なお客様が来られたみたいだなぁ」ぐらいにしか思っていませんでした。
そのまま話が終わり、帰られるお客様。
でも、ここからお客様との家づくりがスタートします。
実はご来場された2人はご兄弟で、お母様が入院、闘病生活をしており、先も長くない状態であること。
最期に少しでも快適な家で過ごす時間を作ってあげたいという思いがあり、なんとかできないものかと相談にきたそうです。
通常、契約準備に1週間、図面打ち合わせ1ヶ月、仕様打ち合わせ1ヶ月、役所への確認申請準備〜承認1ヶ月、工事期間2ヶ月半といったスケジュールがかかり、早くても6ヶ月後の引き渡しとなります。
しかし今回は事情がいつもとは違います。
恩師は、支店全員を巻き込み、どうすればお客様のお役に立てるのかを必死に考えました。
結果、翌日には図面が完成し、8月31日に契約。1週間後に仕様が決定しました。
次は工事の準備。工事に携わる業者様を全員集め、どのように進めれば、突貫工事にならず、早く工事を進めることができるのか、毎日のように打ち合わせを実施。
業者様同士も力を合わせてくださり、いつも以上に人員を割くことで作業スピードを上げ、早く工事を進めることができるようになります。
最終的に住宅が完成したのは11月末のことでした。
すぐにお母様は一時退院で帰宅され、新築で一晩を過ごしていただくことができました。
その後、また入院生活へ戻られ、数週間後、永眠されました。
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葬儀の後、息子様より支店全員へ「お母様が本当に嬉しそうに喜んでいたこと。恩師をはじめ、関わったすべての人にとても感謝していたこと。」などをお話しいただきました。
もしあの時対応したのが当時の私だったら、きっとこのような結果に辿り着かなかったのではないかと思います。
「お客様の気持ちをしっかり捉え、人を巻き込み、みんなが一つの方向へ突き進む。」
そんな家づくりを目の当たりにした出来事でした。
私は「家づくりは『人』で決まる。。。」ということを学び、常に「お客様のために」という軸を持ち続け志事に邁進できるようになりました。
なぜなら、もし私が家を建てるとしたら、そんな「素敵な担当者」にお願いしたいですから・・・☆